【プレスリリース】世界が認めた持続可能な観光地域づくりが 国連世界観光機関「ベスト・ツーリズム・ビレッジ2024」に認定〜日本版BTV連携協議会 総会・シンポジウムに参加しました〜

,

 鹿児島県・天城町は、国連世界観光機関(UN Tourism)による「ベスト・ツーリズム・ビレッジ2024」に認定されたことを受け、過去に同認定を受けた北海道ニセコ町や長野県白馬村とともに、岐阜県白川村で開催された「日本版BTV連携協議会 総会・シンポジウム」に参加しました。

 天城町の森田弘光町長とともに同会に参加した山下保博 / 建築家(伝泊 代表)は、天城町の持続可能な観光地域づくりの総合プロデューサーとして、持続可能な観光地域づくりのさらなる発展に向けた知見を深めました。

(右:UN Tourism駐日代表 本保芳明 氏 / 中央:天城町長 森田弘光 氏 / 左:山下保博)

 山下保博 / 建築家(伝泊 代表)は、2018年より「日常の観光化」をテーマに、天城町の隠れた魅力や特徴を発掘し、集落文化や自然環境を次の時代に伝える持続可能なまちづくりに取り組んでいます。この取り組みは、行政や地域住民との連携を基盤に、地域資源を再発見し活用する提言や実践を通じて、今回の「ベスト・ツーリズム・ビレッジ2024」認定にも大きく寄与しました。今後も行政や地域と協力し、天城町の自然、人、文化の魅力を活かしたまちづくりを推進し、持続可能な観光地域づくりを目指してまいります。

ベスト・ツーリズム・ビレッジとは

 ベストツーリズムビレッジとは、国連世界観光機関(UN Tourism)が2021年に開始したプロジェクトで、持続可能な観光地域づくりに取り組む優良な地域を認定するものです。認定される村・地域は、地域固有の文化や自然環境を保護しながら、訪問者と住民の交流及び雇用創出を通じた地域経済の発展を目指していることが求められます。

UN Tourism公式サイト:https://tourism-villages.unwto.org/en/villages/
観光庁公式サイト:https://www.mlit.go.jp/kankocho/news07_00006.html

《ベスト・ツーリズム・ビレッジに認定されている地域》

年度推薦数BTV認定地域日本の認定地域
2021年75ヶ国174地域32ヶ国44地域美山町(京都府) ・ニセコ町(北海道)
2022年57ヶ国136地域22ヶ国32地域
2023年55ヶ国260地域29ヶ国54地域白馬村(長野県) ・白川村(岐阜県)

美瑛町(北海道) ・奥松島(宮城県)

2024年60ヶ国260地域以上27ヶ国55地域天城町(鹿児島県)・西川町(山形県)
合計247ヶ国830地域以上110ヶ国185地域8地域

《ベスト・ツーリズム・ビレッジの評価基準》

「ベスト・ツーリズム・ビレッジ」では、9つの主要な分野を基準に各地域が評価されます。

  • 文化と自然資源
  • 文化資源の振興と保全
  • 経済の持続可能性
  • 社会的持続可能性
  • 環境の持続可能性
  • 観光開発とバリューチェーンの統合
  • 観光のガバナンスと優先順位
  • インフラストラクチャと接続性
  • 健康、安全、セキュリティ

《日本版BTV連携協議会について》

「日本版ベスト・ツーリズム・ビレッジ連携協議会」は、UN Tourismのベスト・ツーリズム・ビレッジに参加する日本国内の地域が連携し、情報共有や相互啓発を行う組織です。日本から認定された地域間の連携を深めるとともに、持続可能な観光地域づくりを推進し、日本国内外で観光の価値を高めることを目指しています。

 

|次の時代へ伝えていきたい「天城町の日常」の観光資源

 天城町は鹿児島県の徳之島北西部に位置し、徳之島空港と平土野港を有する交通の要所で、さとうきびや畜産、ジャガイモをはじめとした農業が盛んな地域です。町の理念にもある「ユイの精神」を大切に、行政・地域住民・民間企業が連携し、多岐にわたる持続可能な地域づくりに取り組んできました。その中には、農業と畜産を循環させる持続可能なモデルづくりや、自然遺産地域を背景としたエコツアーの推進などがあり、自然や文化の保存と観光を融合した取り組みが評価され、今回の認定に繋がりました。

 

|天城町 × 山下保博のまちづくり

 建築家 兼 まちづくりプロデューサーである山下保博は、2018年に「伝泊 徳之島」を天城町にオープンして以降、天城町の伝統的・伝説的な建築や集落文化を次の時代に伝えることを目的とした宿泊施設や、集落住民のコミュニティの場及び地域食材の魅力を体験できる「伝泊 Cafe&Office」の運営などを中心に、行政や集落と連携したまちづくりの取り組みを行っています。これらの取り組みは、ベスト・ツーリズム・ビレッジ2024において地域が観光のために推進した最も革新的な取り組みの一つとして評価されています。

 また、天城町初となる町営住宅の設計・デザインを行い、過疎化が進む地域に移住者の入居を実現させるなど、建築家としても天城町の持続的なまちづくりに寄与しています。下記では、これらの取り組みをまとめています。詳細は「山下保博とまちづくり」公式サイトをご覧ください。https://www.machizukuri.yamashita-yasuhiro.net/

《建築家 兼 まちづくりプロデューサー/伝泊 代表・山下保博のメッセージ》

今回の「ベストツーリズムビレッジ2024」の認定は、森田町長の人柄による風通しの良い行政と天城町住民が一体となったからこそ、実現できたと感じています。私の故郷である奄美大島の隣に位置する徳之島は、自然、文化、歴史といったポテンシャルが非常に高く、それらを活かす取り組みが世界から評価されたことを心から嬉しく思います。この認定を機に、さらに天城町の可能性を広げていければと願っています。

 


山下保博とまちづくりについて

奄美大島出身の建築家・山下保博が率いるまちづくり集団(右図参照)。世界の中でも多様性のある、奄美群島の集落文化を持続させ、みんなが美しく健やかに生活できるよう、小さな集落を幸せにするまちづくりを実践しています。

このような奄美方式のまちづくりで、助けを必要としている全ての集落を幸せにすることを目指して。小さな声に寄り添い「誰一人、何一つ取り残さない社会」の実現に向け、奄美から世界へイノベーションを起こしていきます。
(公式HP:https://www.machizukuri.yamashita-yasuhiro.net/

伝泊について

世界自然遺産に登録された豊かな自然や、何百年も継承されてきた「しま」(集落)ごとに異なる約360の集落文化を守り未来へ伝えていきたいという想いから2016年にスタートした伝泊は、4種類の宿泊施設『伝泊 古民家』『伝泊 赤木名 ホテル』『伝泊 ドミトリー&ランドリー』『伝泊 The Beachfront MIJORA』からなり、集落住民と観光客との交流を促進するまちづくりを行っています。現在、奄美大島・徳之島・加計呂麻島の3島に41棟51室の宿泊施設を展開しています。(公式HP:http://den-paku.com/

本件に関する問い合わせ先

奄美イノベーション株式会社 広報課(担当:永嶋)

TEL:0997-57-1708
FAX:0997-57-1968
MAIL:media@den-paku.com