vol.19 つむぐ夜

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“Amami”はイタリア語で「私を愛して」という意味。 そう、奄美には愛さずにはいられない魅力が溢れています。 自然、食、人etc.、愛すべき奄美の魅力を島人の目線でお届けします。 奄美の文化を語るうえで欠かせないものに、大島紬があります。 泥染めと、テーチギ染めを気が遠くなるような回数くりかえし、織子さんたちによって織りあげられる、美しく強く、そして身にまとうととても動きやすい稀有な織物です。 シマの女性たちは母や姉から織り方を習い、畑仕事の傍ら機織りをしていました。機織りはシマ唄にもよく登場し、人々の生活に深く根ざしたものだったことが伺えます。 大正の頃から戦前まで、笠利町の集落では9月から12月にかけて紬の競争織りが行われていました。農閑期のシマの乙女たちが機織りを競った年中行事のようなものです。 これは夜業(ヨナビ)と呼ばれる夜仕事で、夜になるとあちこちの家から機織りの音が響いていました。親はイモやオジヤを炊いて娘に食べさせたりして応援したそうで、まるでちょっとしたお祭りのようですね。 青年団が2つの組を作り、奨励役員がものさしを持って娘たちの家を回りました。1日で何尺織ったのかを帳面につけ、今日はここまで織れたという印を判子でつけていったといいます。 紬は柄によってかかる手間がまるで違うので、その結果は単純に織った長さではなく、織り賃によって判断されました。難しい柄なら織った長さが短くてもポイントは高いわけです。 結果発表は旧正月。買った組にはそうめんとお酒が贈られました。   さてさて、乙女たちがヨナビをしているところには、青年たちがやって来て「励まし」をするトゥギという習慣がありました。集まれば唄のひとつも出たことでしょう。 シマ唄の世界そのものですね。織った長さを測りに行った青年たちも、どうやらお目当ての女性がいたようで、むしろそちらが目的だったとか(笑) こらこら、青年団。そっちかい! なんというか、奄美は意外にラテンです。 独身男性が、夜の道で三味線を弾き、意中の女性を誘い出す習慣もあったそうで、まるでメキシコのセレナーデ!(メキシコではバレンタインデーなどの夜に愛する女性の家の前で唄う習慣があり、愛と勇気の象徴とされています。) 当時、機織り上手はいい嫁の条件のひとつで、トゥギをする中で結婚相手を見定めたりしていたようです。婚活の意味合いもあったわけですね。 でも、他の人より速く多く織りたいと頑張っているところに、集まって飲んだり唄ったりされてるのってどうなんでしょう?私なら1人の方が集中できてはかどりそうな気がしますが、そんなこと言ってるとモテなかったんでしょうね(笑) 私はいき遅れそうです。   さて、今回の共通歌詞は、 「遠方(あがんと)から此処(くま)に遊びしがいもし 夜(ゆ)さり夜(ゆ)や此処(くま)に遊(あす)でぃたぼれ」 遠いところからここに、よくぞ遊びに来てくれました。 どうぞここで夜が明けるまで遊んで行ってください。 こちらも、とてもスタンダードな共通歌詞です。遊ぶ、というのは概ね唄遊(うたあし)びをさします。唄の島奄美らしい表現ですね。 夜通し唄を掛け合うことは、そんなに珍しいことでもなかったようですよ。 Es…

伊アルベルゴ・ディフーゾのジャンカルロ・ダッラーラ会長をお迎えしました。

イタリアが発祥の「アルベルゴ・ディフーゾ(Albergo Diffuso)」という、地域全体を宿泊施設と捉える取り組みがあります。 直訳すると「分散する宿」。ある建物がホテルフロントの機能を果たし、地域のなかに散らばる複数の空き家を宿として活用。食事は別のレストランでという、まるでその町に住んでいるかのように滞在するスタイルの宿泊施設のことです。 伝泊といくつもの共通点のある、このアルベルゴ・ディフーゾの創設者、ジャンカルロ・ダッラーラ会長が奄美へご来島された際に、伝泊をご案内させていただく機会に恵まれました。 写真は左より、ジャンカルロ・ダッラーラ会長、当社代表の山下保博、山下の奥様で、やはり建築家の松岡恭子さん。 会長によると、アルベルゴディフーゾはAuthenticity(本物)を大切にしているとのことで、観光用につくられたものでなく、イタリアの村に住む人たちのそのままの生活に溶け込めるような滞在ができる宿泊施設をめざしているそうです。 そうした視点から、奄美独特の高倉や五右衛門風呂などに興味をもたれていました。またやはり奄美の美しい海を臨む「伝泊…

【メディア掲載】旅色 TABIIROで、伝泊 The Beachfront MIJORAを紹介いただきました。

大人の女性に上質な旅時間を届ける、電子雑誌「旅色 TABIIRO」の奄美大島特集で、伝泊 The Beachfront MIJORAをご紹介いただきました。 女性がゆったりと奄美の良さを体験でき…

vol.18 島豚も島の魚も島の野菜も何でもそろう。加計呂麻島のいっちゃむん市場

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”Amami”はイタリア語で「私を愛して」という意味。 そう、奄美には愛さずにはいられない魅力が溢れています。 自然、食、人etc.、愛すべき奄美の魅力を島人の目線でお届けします。 伝泊『しまぬ自慢』をご覧の皆さま、こんにちは。加計呂麻島在住の三谷晶子です。 さて、今日は、加計呂麻島のものなら何でもそろう、『加計呂麻島のいっちゃむん市場』のことを紹介したいと思います。 加計呂麻島は、奄美大島より船で20分ほどの「離島の中の離島」。 訪れる人が口をそろえて言うのが「予想以上に何もない」というひとこと。 私としては「何もないけれどすべてがある島」だと加計呂麻島のことを思っているのですが、伝泊「海見る屋根の宿」や「リリーの家」などの食事つきではない宿に泊まる際、加計呂麻島内で予想以上に買い物ができないのは、たしかにお困りになるでしょう。 そんな時、頼りになるのが『加計呂麻島のいっちゃむん市場』。 島内産の野菜、島豚、島の魚介類、加工品、お土産などなんでも揃う市場です。 島ならではの野菜、青パパイヤや長命草、島かぼちゃなどがずらりと。 島バナナは房ごと売っているワイルドさ。 島の魚の刺身も手に入ります。 お土産も充実。加計呂麻島に住む人々が作る、自然布のストールやシェルや蔓を使ったアクセサリーも。 加計呂麻島の美しい海水から作られた海塩もおすすめ! と、加計呂麻島のものならば何でも揃うお店なのです。 2015年にこちらがオープンするまでは、加計呂麻島には島内にぽつぽつと日用品を買える商店がある程度で、 生鮮食料品を買えるお店がほとんどありませんでした。 島で作られた野菜や魚介類が食べたいと言っても、島内ではそれらが売っていなかったのです。 島で暮らしていると、おすそ分けやお呼ばれの席で、島の野菜や魚介をいただく機会は豊富にあるのですが、 訪れた方にはなかなかその機会がありません。 ですが、『加計呂麻島のいっちゃむん市場』ができたことにより、観光の方も島の食材を手に取る機会が増えました。 観光の方から島在住者まで、いつも賑わう『加計呂麻島のいっちゃむん市場』。 島の野菜や魚介類は、外から来た方には見ているだけでも珍しく楽しいはず。 伝泊「海見る屋根の宿」からは車で20分程度、「リリーの家」からは車で40分程度。 加計呂麻島のふたつの港のひとつ、瀬相港近くとアクセスのいい場所に『加計呂麻島のいっちゃむん市場』はあります。 観光スポットを巡るだけではなく、現地の暮らしや食生活を感じることも旅の醍醐味のひとつ。 島ならではの野菜の調理法も市場の方が教えてくれるので、ぜひとも行ってみてくださいませ。 加計呂麻島のいっちゃむん市場 住所:鹿児島県大島郡瀬戸内町瀬相742-39 電話:0997-75-0290 営業時間:8:30~18:00 定休日:年始・旧盆 【プロフィール】…