vol.12 伊平屋島で民具を作る、東京時代の友人
Amami”はイタリア語で「私を愛して」という意味。
そう、奄美には愛さずにはいられない魅力が溢れています。
自然、食、人etc.、愛すべき奄美の魅力を島人の目線でお届けします。
「しまぬ自慢」をご覧の皆さま、こんにちは。
加計呂麻島在住の作家、三谷晶子です。
今回は、私の東京時代の友人が沖縄県・伊平屋島で主催している民具ブランド、種水土花(しゅみどか)についてのお話しをしようと思います。
種水土花の主催は、是枝麻紗美さん。お互いが10代の頃、東京で出会った友人です。
彼女は当時スタイリストとして、私はライターとして、東京でなりふり構わず駆け抜けるように多忙な毎日を過ごしていました。
忙しさのせいで、十年以上会っていなかった彼女と再会したのも、実は私が加計呂麻島で暮らし始めたのがきっかけです。
LINEのプロフィールに「現在、加計呂麻島」と書いた私に、彼女が「私も沖縄の島にいる!」と連絡をくれたのが始まりでした。
それから、彼女の住む島に遊びに行ったり、逆に彼女が私の住む加計呂麻島に遊びに来たり。
私がプロデュースするブランドILAND identityの一番最初のwebカタログのスタイリングをしてくれたのも彼女です。
「島暮らし」という思わぬ縁で再会した私たちはその後もちょこちょこ連絡を取り合っていました。
そして、今年の8月から、私が住む加計呂麻島から船で20分ほどの奄美大島で、彼女は自身のブランドである種水土花の展示とワークショップを開催することになりました。
会場はこの「しまぬ自慢」を連載させていただいている「伝泊」の奄美大島・赤木名にある「伝泊+まーぐん広場 赤木名」です。
乾燥させたビロウの葉で琉球弧ではクバと言われる植物や、コミノクロツグというヤシ科の同じく琉球弧ではマーニと呼ばれる島に自生している植物で作られる種水土花の民具は、古くから伝わる製法に彼女独自のセンスが加わり、ほっとする佇まいと同時にお部屋にひとつあるだけでぐっとインテリアが洗練されるアイテム。
私の家にも彼女が作ったガーランドやカゴがあるのですが、家に訪れた友人はいつも「これはどこで買ったの?」と聞いてくれます。
展示期間は、8月3日~25日。
ワークショップは8月3日、4日の二日間で、3種類の作品を作ることができます。
詳細は以下のURLをご覧ください。
https://www.den-paku.com/news/shumidoka
彼女が在廊する日には私も会場に伺う予定です。
ちなみに、彼女と初めて出会ったのは、東京・渋谷にあるクラブでした。
毎日のようにDJがかける音楽と酌み交わされるお酒と大人たちの中で会っていた彼女と、こうして、私が今住む加計呂麻島も属する奄美群島でまた会うとは、あの頃の私たちからしたら思いもよらないことです。
けれど、一度途切れた縁もまた不思議な形で繋がるものだなあ、と彼女とのご縁で実感しています。
お互いの島暮らしについて、彼女と会って語り合う日がとても楽しみです。
種水土花(しゅみどか) Facebook
https://b-m.facebook.com/syumidoka/
【プロフィール】
作家、ILAND identityプロデューサー。著作に『ろくでなし6TEEN』(小学館)、『腹黒い11人の女』(yours-store)。短編小説『こうげ帖』、『海の上に浮かぶ森のような島は』。2013年、奄美群島・加計呂麻島に移住。小説・コラムの執筆活動をしつつ、2015年加計呂麻島をテーマとしたアパレルブランド、ILAND identityを開始。
三谷晶子 Ameba Ownds
https://akikomitani.amebaownd.com/
ILAND identity
https://iland-identity.jp/