vol.11 5月1日オープンのかけろまカフェ

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“Amami”はイタリア語で「私を愛して」という意味。
そう、奄美には愛さずにはいられない魅力が溢れています。
自然、食、人etc.、愛すべき奄美の魅力を島人の目線でお届けします。

 

「ここで昼寝したい」という声も多い居心地のよいソファ席。

しまぬ自慢をご覧の皆さま、こんにちは。
加計呂麻島在住の作家、三谷晶子です。

2019年5月1日に加計呂麻島の諸鈍(しょどん)集落にある、加計呂麻島展示・体験交流館内に「かけろまカフェ」がオープンしました。

かけろまカフェは諸鈍近辺に住む女性たちがメインで取り仕切るカフェ。
メニューをどうするか、どんなものを作りたいかを皆で話し合って、アイディアを出し合い、先日オープンしました。

諸鈍集落には、ランチを食べられるお店がここ数年でできたものの、昼から夕方まで営業している飲食店がありませんでした。

ランチタイムが終わると、ちょっとお茶をしたい、とか、ちょっと小腹がすいたというときに行ける場所がまるでなかったのです。

天気がいい時ならば、浜辺でぼーっとするのもいいけれど、雨が降ったら居場所がなく困ってしまうもの。

島関連の書籍もたくさん。私の著作も置いてくださっています。

また、加計呂麻島・展示体験交流館には余っているスペースがあり、滅多に使われずにもったいないところもありました。
そこで、かけろまカフェがオープンしたのです。

おにぎりセットには季節の野菜のお味噌汁と小鉢つき。

メニューは加計呂麻島でとれる月桃やレモングラスのお茶、瀬戸内町特産のパッションフルーツのジュース、コーヒー、日替わりのお菓子やおにぎりセット。

諸鈍集落で行われる無形文化財、諸鈍シバヤの仮面を模したアイシングクッキーも販売しています。

「諸鈍シバヤ」の仮面を模したクッキー。

参加しているスタッフのほとんどは、小さなお子さまがいるお母さん。
無理なく、楽しくをモットーに、島ならではのゆっくりとした時間を楽しめるようなカフェにしていく予定です。

昨今、観光の方も増えて来た加計呂麻島。
「自転車で数時間もあれば回れる場所」だと思っていらっしゃる方も多いですが、加計呂麻島はくねくねの山道と山道の間に集落があり、島を一周するにはノンストップで走っても3時間以上もかかります。

こちらで行われる「諸鈍シバヤ」の仮面を模したゆで卵。

つまり、ばたばたと短い時間であちこちを見るには向いていない場所なのです。

私のところにも、よく東京に住んでいた頃の友人が訪れます。友人たちは来る前までは、「せっかく来るのだから、あちこちに行きたい」と言います。

ところが、来てみると「来る前はあれこれしたかったけど、結局、ぼーっとしているのが一番よかった」と言うのです。これは、間違いなく、例外なく、です。

わたしも7年前までは東京で暮らしていたので、よくわかります。

きれいな景色の中で、鳥の声と波の音、風に揺れる梢の音だけを聞き、ただ、ぼーっとする。

目の前には諸鈍長浜が青々と開けています。

そういった時間を過ごせる機会は、都会にいるとなかなかありません。

日替わりのお菓子のメニューなどはこちらの黒板に。

ですので、ぜひとも時間に余裕を持って、ぼーっとしに加計呂麻島にいらしてください。

そして、喉が渇いたら、かけろまカフェにお立ち寄りください。

最近、かけろまカフェで出すようになったベーグルサンドセット。

「急ぐことのほうが、時間がもったいないな」

そんな風に思えるようなひとときを、かけろまカフェで過ごしてみてくださいね。

住所:鹿児島県大島郡瀬戸内町諸鈍316 加計呂麻島・展示体験交流館内
営業時間:11:00~16:30(LO 16:00)
※加計呂麻島・展示体験交流館の開館時間は9:00~17:00
定休日:年末年始、運動会、豊年祭などの集落行事の日は休業

かけろまカフェInstagram
@kakeromacafe

かけろまカフェFaceBook
https://www.facebook.com/kakeroma.cafe.316/

【プロフィール】
作家、ILAND identityプロデューサー。著作に『ろくでなし6TEEN』(小学館)、『腹黒い11人の女』(yours-store)。短編小説『こうげ帖』、『海の上に浮かぶ森のような島は』。2013年、奄美群島・加計呂麻島に移住。小説・コラムの執筆活動をしつつ、2015年加計呂麻島をテーマとしたアパレルブランド、ILAND identityを開始。

三谷晶子 Ameba Ownds
https://akikomitani.amebaownd.com/

ILAND identity
https://iland-identity.jp/