奄美へお越しの前に知ってほしい島のこと
~奄美を感じ、守る、持続可能な観光のすすめ~
この島にしかない”たから”を次の時代へ伝えるために
2021年7月世界自然遺産に登録された鹿児島県の奄美群島には、今なお手付かずの豊かな自然環境が残っています。それだけでなく、約360の集落が750年以上残っており、方言や唄、踊りなどがそれぞれに少しずつ異なる独自の文化が今日まで継承されてきたことは、世界に誇るべき貴重な事例です。
そんな奄美の日常を私たちが見られるのは、シマッチュ(奄美の方言で「島人」の意味)のおかげ。祖先を敬い伝統を大切にし自然に寄り添って生きてきた心が、島の文化と環境を守ってきました。
圧倒的な自然の美しさや力強さ、動植物の生命力。
懐かしくて温かい気持ちに包まれる、シマッチュとの交流。
朝は鳥の声で目を覚まし、夜は星と眠る、ゆったりとした時間の流れ。
奄美の”たから”である自然・文化・ココロを、シマッチュとともに次の時代に伝えることを、私たち「伝泊」は目指しています。
奄美がいつまでも変わらぬ姿で皆様をお迎えできる島であるために。
シマッチュに喜ばれる、7つのすゝめ
世界自然遺産の登録をきっかけに、毎年多くの観光客が訪れる奄美大島。観光に支えられている一方で、環境や集落の日常へ負荷がかかり始めています。
でも、まずは奄美のことを知ってもらえたら、自ずと奄美を大切にする心が芽生えるはず。
そう考え、伝泊では、シマッチュの声を元に、旅人にも心地よく過ごしていただけるよう、島での時間をより豊かにする「シマッチュに喜ばれる、7つのすゝめ」をまとめました。
この素晴らしい自然や文化は、一度失われれば二度と戻りません。
この場所の美しさが、これからも静かに受け継がれていくように。
そして、シマッチュが変わらぬ笑顔で旅人を迎えられるように。
そんな願いを込めて。これをきっかけに、この島を守る仲間がひとり、またひとりと増えたら嬉しいです。
|その1 シマッチュの暮らしへの心配り
あなたにとっての「旅先」は、シマッチュにとっての「日常」です。
早朝や夜遅くは静かに過ごし、思いやりをもった行動をしていただけたら、シマッチュが喜びます。
また、島では子どもたちが元気よく挨拶してくれる姿も印象的。挨拶で始まるシマッチュとの交流は、奄美ならではのほっこりする魅力の一つです。
|その2 集落行事を尊重する
集落行事に参加すると、シマッチュの温かい笑顔や独特の文化に触れ、心躍るような体験ができます。
ただ、行事は演出ではなく、750年以上前から集落を守る神様や先祖への感謝をこめた大切な行事です。行事には集落ごとに暗黙のルールがあります。
参加や見学の際はシマッチュや伝泊スタッフに尋ねながら、島の営みにそっと寄り添い、忘れられないひとときを楽しみましょう。
|その3 自分の目で堪能する
集落は、シマッチュが顔なじみ同士で支え合って暮らしています。集落の暮らしに寄り添う気持ちで散策をお楽しみください。
集落や景色を撮影する際は、撮影してよい場所かを確かめてから。手元のスマホより、雨上がりの虹や毎日違う色に染まる夕焼けなど、美しい一瞬をお楽しみください。
夜の散策はハブに注意し、ライトで照らしながら道の中央を歩くことをオススメします。
|その4 身なりに気を付ける
集落やお店を訪れるときは、シマッチュが驚いてしまうため、露出度が高い服装は控えましょう。
また、海の近くのお店では砂に悩まされることもあるので、ビーチを離れる際に足やサンダル等に付いた砂を払っていただけると、お互い気持ちよく過ごせます。
|その5 やさしい運転を心がける
集落では、島のおじおばがのんびりと歩いていたり、子どもたちが元気よく遊んでいます。集落内を走行する際は、40キロ以内でゆっくりと。
また、「私有地に駐車されて困った」「細い道に路上駐車されて危ない」という声が集落から寄せられたこともありました。
人も動物も安心して過ごせるよう、交通マナーを守り、安全でやさしい運転を心がけてください。
|その6 自然に寄り添い配慮する
島の自然や生物は、とてもデリケート。彼らがのびのびと暮らせるように、浅瀬にいるサンゴやウミガメに出会っても直接触らず近くで見守るのが、自然と共生するシマッチュの暗黙のルール。
また、美しい海でも時には水難事故が発生したり、夜間の生き物や自然観察には危険も伴います。身を守るためにも、ガイドやシマッチュにマナ―や注意点を確認をしてから出かけましょう。
|その7 一緒に海を綺麗にする
海に囲まれた奄美大島は、波に乗って様々なゴミが漂着するので、シマッチュは月に一度の海岸清掃で景観を守っています。
ビーチクリーンにご協力いただける方は、伝泊のフロントへお声がけください。一緒に綺麗な海を未来に残しましょう。
奄美旅をより楽しむために知っておきたい心得
|その1 ”よ~りより”な人と時間を味わうココロ
島にはコンビニやスーパーが少なく、閉まる時間も早いです。閉店時間は季節によって変わることも。不便だと感じることもあるけれど、家族と過ごす時間が長かったり、飲み会やBBQなど人が集まる機会が多かったりする点が、島暮らしの良いところ。観光の際は、宿泊施設からのお店の距離、営業時間を予め確認しておきましょう。飲食店は事前予約が安心です。
|その2 生物とともに過ごすココロ
奄美は、徳之島や沖縄とともに生物の多様性が認められ、世界自然遺産に登録されています。自然が豊かに保たれているのは、昔から人が自然とともに生きてきたから。シマッチュは「人間は自然の一部を借りている」という心をもって生活しています。島に来る際は、虫や自然と共に過ごす気持ちを持ち、苦手な方は対策グッズの持参をおすすめします。
|その3 雨を楽しむゆとりのココロ
奄美大島は、年間を通して雨が多い地域であり、そのおかげで世界自然遺産に登録されるほどの豊かな生態系を育んできました。雲の間から差す陽の美しさや刻一刻と移り変わる空模様は、まさに恵みの雨がくれた贈り物。旅支度の際は、防水パーカーや傘等の雨具の準備と合わせて、自然の変化を楽しむ心も忘れずに。
さいごに~奄美の”たから”を次の時代に伝える、観光とまちづくり~
奄美は、自然や文化に加え”人”がとても魅力的。シマッチュはひとたび交流すれば人懐っこい方が多く、「また会いたい」「また来たい」と思わせてくれる優しさとあたたかさを持っています。
そんなシマッチュたちが、いつまでも優しい気持ちであなたを迎えられるように。
ここでしかできない体験を通して奄美を好きになり、大切に想ってもらえるように。
奄美のたからである、自然・文化・ココロが未来へ続いていくように。
「伝泊」は、あなたが奄美の”たから”を大切に感じながら、シマッチュとの交流や観光を楽しむことが、伝統文化の継承やこの島に新しい風を吹かせる”まちづくり”に繋がると考えています。
集落の日常に寄り添った思いやりをもって、奄美へお越しいただけたら嬉しいです。
伝泊とは
伝泊は、3種類の宿泊施設『伝泊 古民家』『伝泊 赤木名 ホテル』『伝泊 The Beachfront MIJORA』からなり、集落住民と観光客との交流を促進するまちづくりを行っています。
奄美大島には豊かな自然や生態系が育まれており、2021年には世界自然遺産に登録されました。同様に、様々な歴史的背景の中で「しま」(集落)ごとに異なる約360の集落文化が何百年も継承されてきたことも、世界に誇る貴重な文化資源です。私たちはそれらを「奄美の宝」と捉え、守りたい、未来へ伝えていきたいという想いから、2016年に「伝泊」をスタートさせました。現在、奄美大島・徳之島・加計呂麻島の3島に宿泊施設を展開しています。




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