【伝泊だより】伝泊の家守「メンテナンスチーム」の1日に密着

こんにちは。伝泊の広報課、楠瀬です。
「伝泊」のまちづくりをもっと知ってもらいたい、伝泊スタッフがどんな仕事をしているのか知ってもらいたい、そんな思いから社内の各課へ同行し取材をさせてもらいました。
そこで今回は伝泊の建物の管理・修繕を担当している、メンテナンスチームの1日に密着しました。

伝泊のメンテナンスチームはどのような仕事?

まずは伝泊のメンテナンスチームは、どのような仕事をしているのかのご紹介です。
主な仕事は3つ。
①宿泊施設の不具合を事前に防ぐ「定期点検」
②不具合が生じてしまった際には「修繕作業」
③関係部署(ハウスキーパーやフロント、レストランなど)の「サポート業務」

奄美大島は、強力な台風や海から吹き付ける潮風、高温多湿な気候など、建物の維持管理を難しい環境下にあります。
日々、メンテナンスチームが建物管理をしていることで、長く建物を使えています。
目立つ仕事ではありませんが、「縁の下の力持ち」として伝泊を支える集団です!

“特殊な環境である奄美”での建物管理

台風シーズンに行う、「台風養生」の作業

奄美には、暴風域を持った台風が年に数回、襲ってきます。
人間が外を歩くことはもちろん危険ですが、建物も守ってあげないといけません。
そのために必要な作業が「台風養生」です。

通常のお家には、窓の傍に雨戸入れが備え付けられており、雨戸設置は窓を閉めるのと同じ要領でできます。
しかし、伝泊ではお客様に素敵な空間を味わってもらうために、雨戸入れを設置していません。(※一部施設では雨戸を設置しています。)
台風が来ると、その都度窓に雨戸をビス打ちしたり、防風ネットを付けたりと対策をしています。
メンテナンスチームの働きがあってこそ『ご宿泊を満足してもらうこと』と『建物を長く使用すること』の両立ができています。

台風が来ると、扉や窓が壊れないように板を打ち付けます。

 

奄美特有の「害虫対策」はしっかりと

奄美は自然豊かな地域であるため、綺麗な海で遊んだり、奄美固有の珍しい動植物を観察することができますが、
建物内に虫が出てくることもしばしばです。
建物にでてくる虫の中で、「シロアリ」は建物の柱や梁を壊してしまうので、駆除しなくてはならない虫になります。
定期点検で「シロアリ」が発生している可能性があれば早急に対策をします。

床下よりシロアリの侵食程度を確認。

 

建物の不具合もメンテナンスチームで修繕します

今回の取材では、伝泊 古民家「はたおり工房のある宿」の屋根の修繕に同行させてもらいました。

奄美大島の屋根は瓦ではなく、トタンが使われています。
トタンを使う理由は、台風による被害を軽減するためだと言われています。
奄美大島の場合、台風で屋根が壊れてしまうことは珍しくありません。壊れた時にどうするかを考えて建物が作られています。
瓦の場合には、壊れた瓦を新しく注文するとコストも高く、修繕するのにも一苦労です。
一方で、トタンであれば、すぐに新しいトタン調達でき、修繕も比較的に簡単に行えます。

今回の修繕工事でも、屋根のトタンの一部に穴が空いてしまいましたが、すぐにメンテナンスチームが修繕を行いました。
ものもの1時間程度で修繕工事は完了し、お部屋には被害が出さずに済みました。

既存の劣化したトタンを剥がす様子。

新しいトタン板を入れ込み、雨水が侵入しないようにする様子。

屋根に登った際には、今回の修繕箇所以外に劣化していないか目視点検も行う。

お客様に奄美を満喫してもらうために、”+αの仕掛け”を制作

メンテナンスチームは、建物の管理や修繕がメインの業務になりますが、
お客様により奄美大島を満喫してもらうために、メンテナンスチーム手作りで作っているものも多数あります。
メンテナンスチームの手作り作品集の一部をご紹介します!


お正月限定、奄美ならではの『門松』!!
鉢の中には砂浜の砂が敷き詰められ、笹は裏山から刈ってきたものを使用しています。
可愛らしい見た目と作る人によって若干デザインが異なる「門松」です。
正月に奄美へお越しの際には、散歩ついでに各家庭の門松を見比べるのも楽しいです!!

「伝泊 奄美 ホテル」の門松。

「2 waters」の門松。

「伝泊 フレンドリー」の門松。

 

古民家での寛ぎ時間を演出する『ハンモック』!!
海を眺めながら本を読んだり、ただ自然に揺れながらうたた寝する。
ご宿泊者の方からも人気のあるハンモック。自生する木を使って景観も邪魔しないデザインで作られたハンモック。

伝泊 古民家「水平線と朝陽の宿」に取り付けられたハンモック。柱は自生する木をそのまま利用しています。

伝泊 古民家「アダンと海みる宿」に取り付けられたハンモック。夕陽を眺めながら特別な時間をお過ごし下さい。

伝泊の建物を”守り”、伝泊が文化”護る”ための縁の下の力持ち

メンテナンスチームの皆様、ご協力ありがとうございました!

メンテナンスチームはお客様が安全に安心してご滞在いただけるよう、日々伝泊の施設を見守ってくれています。
奄美大島という建物管理が非常に難しい地域で、伝泊が成り立っているのはメンテナンスチームのおかげであることを感じました!

伝泊では、奄美の文化や伝統的な建物、伝説的な建物を次世代継承できるように努めてまいります。