vol. 01   加計呂麻島の海の楽しみ方

,

“Amami”はイタリア語で「私を愛して」という意味。
そう、奄美は愛さずにはいられない魅力が溢れています。
自然、食、人etc.、愛すべき奄美の魅力を島人の目線でお届けします。

 

伝泊「しまぬ自慢」をご覧の皆さん、こんにちは。
加計呂麻島在住の作家、三谷晶子です。
このしまぬ自慢のコーナーでは、加計呂麻島の日常や私の日々の過ごし方をお伝えしていこうと思っています。

 

さて、奄美・加計呂麻島にいらっしゃる方の一番のお目当てはなんでしょうか?
やはり、豊かな自然と、美しい海が目当ての方が多いようす。
かくいう私も、海が大好きで夏は毎日のように行き、シュノーケリングをしています。

 


今年、新調したシュノーケルグッズ。マスクもフィンも白で揃えました。

 

加計呂麻島は入り組んだ地形のリアス式海岸が特徴的な場所。
島というと、「自転車で数時間で回れる程度の大きさ」と思う方が多いようですが、加計呂麻島は山が多く、平地がほとんどないため、道がくねくねと曲がっていて、車をノンストップで走らせても数時間はかかります。
ですが、その分、島にいくつもあるビーチが、それぞれ特徴的でいくら潜っても飽きない美しさ。

今回は、私が撮影した水中写真とともに、加計呂麻島の海をご紹介します。
私の住む家から車で⒖分ほど、荒れることが少なく、初心者にも安心なのがスリ浜。
スリ浜は、白い浜という意味でその名の通り真っ白な美しい浜です。

 


さまざまな種類のサンゴが浜から近い場所で見ることができます。

奄美大島側に面していて、島と島の間に挟まれているので、滅多に荒れない穏やかなビーチなのも海に慣れない方には嬉しいところ。

 


クマノミもあちこちにいます。

 


ウミガメに遭遇することもよくあります。

近所に住む友達とも、よくばったり会う、私にとっては「なごむ」ビーチです。

もうひとつ、おすすめなのが実久ブルーという独特の青で知られる、実久ビーチ。
私が住む場所からは車で1時間以上離れているのですが、友人が遊びに来た時はこちらに向かって、途中にある大きなガジュマルを見たり、加計呂麻島の特産品が購入できる市場に行くのが定番コース。

こちらの海は、サンゴがひと固まりの場所にあるので、海辺にあるお店でどこにサンゴがあるのか聞いてみてから行くといいかも。海辺のお店ではシュノーケルグッズのレンタルもあります。

ほか、加計呂麻島には陸からはいけない無人ビーチが多数です。
陸から行けないビーチに行くなら、ガイドさんを頼みましょう。

友人が来たら、よくお願いするのは、こちらのふたつ。

CROSS ISLAND Kakeroma
https://www.crossisland-kakeroma.com/

 


Photo by CROSS ISLAND Kakeroma

少人数制のエコツアーガイドで、カヤックやSUPでシュノーケリングポイントに連れて行ってくれたり、ハブがいるため、素人では危険なトレッキングツアーもできたり、とさまざまなツアープランがあり、組み合わせは自由。半日海を楽しみ、半日陸を楽しむこともできます。奄美・加計呂麻の自然のことを楽しく、深く、知りたい方におすすめです。

 

Kakeroma Island Retreat hare hare
https://halehare.namaste.jp/

 

Photo by hare hare

SUPツアーでSUPヨガとシュノーケリングを楽しめるプランや素敵な写真を撮ってくれるフォトツアーがあるのがこちら。また、本格的なアーユルヴェーダのオイルトリートメントを受けられるのもうれしいところ。こちらも少人数制のプランで、ゆったりとした島の時間を楽しめます。日ごろの疲れを癒したい方にぴったり。

最後に、シュノーケリングは機材さえあれば誰でもできるものですが、近年、海の事故も増えています。
私としては、海に慣れていない方は特に、まず最初はガイドさんを頼んでいろいろ教えていただくのがおすすめです。
ガイドを頼むなんてもったいない! どうせ、ガイドツアーって団体のわさわさしたものなんでしょ? と思っているのは、それこそもったいない! と個人的には思います。素人では知り得ない、島の自然のことや楽しみ方を教えてくれるのが、プロのガイドさん。

また、加計呂麻島は本当に観光地化されていないところで、飲食店や買い物ができる場所もほとんどありません。
ガイドさんに「明日はここに行ってみたいと思っているんだけど、どうなのかな?」「ごはんを食べる場所でおすすめはある?」など相談ができたら、その後の旅も格段に楽しくなります。

今回は、加計呂麻島の海の美しさとともに、ゆっくりした加計呂麻の時間を楽しむことができるガイドさんのご紹介をさせていただきました。

次回は、奄美群島でしか作れない黒糖焼酎の話をしたいと思います。

【プロフィール】三谷晶子 作家、ILAND identityプロデューサー。著作に『ろくでなし6TEEN』(小学館)、『腹黒い11人の女』(yours-store)。短編小説『こうげ帖』、『海の上に浮かぶ森のような島は』。2013年、奄美群島・加計呂麻島に移住。小説・コラムの執筆活動をしつつ、2015年加計呂麻島をテーマとしたアパレルブランド、ILAND identityを開始。