代表あいさつ


世界遺産登録に向けて注目を浴び、奄美群島全体が大きく変化しようとしているなか、奄美出身の建築家として、何をすべきなのか。

そう考えている時に、集落の空き家問題の相談を受けました。空き家となった古い家屋は、壊して新しく建て直すという選択肢もあったかもしれません。
しかし、伝統的な建物を残し、島の歴史を多くの人に知ってもらい、次の世代につないでいくことで、 島を守りたいという想いから、宿泊施設としての再利用を提案しました。こうして生まれたのが「伝泊 古民家」です。

「伝泊 古民家」にする空き家の条件は、下記の3つです。
①島の伝統的構法を7割以上残す建物である、もしくは島にとって伝説的な建物であること
②島の魅力を体感できるロケーションであること、
③集落の人たちが協力的であること

条件に合う空き家を選び、可能な限り建物としての 歴史や良さを残しつつ、滞在する人が快適に過ごし、集落と交わるような空間を作りました。
2016年に奄美大島の笠利町の2棟から始まり、2021年現在、奄美大島、加計呂麻島、 徳之島の3島で15棟を運営しています。
今後は、喜界島や沖永良部島、与論島でも展開できればと考えています。

「伝泊 古民家」と同時に、子どもたち、高齢者、障がい者、集落住民、それに加えて 外部からの旅行者、 だれもが集い、交流できる場所づくりに取り組んでいます。それが「まーぐん広場」です。
「まーぐん」とは、奄美の言葉で「みんな一緒に」という意味。
ここは、ホテル、高齢者施設、レストラン、マーケットやギャラリーなど、様々な機能を集めた複合施設です。

この「まーぐん広場」を中心に、赤木名の集落には数軒の伝泊や「伝泊 フレンドリー」、新築のビーチフロントヴィラ「伝泊 The Beachfront MIJORA」など他の宿泊施設の運営を行いながら、集落全体の活性化を目指しています。
これからも、島の物語を語り継ぎながら、島の人と訪れる人、みんなが幸せになれる場所をつくり続けてきたいと考えています。

建築家 / 山下 保博

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